現代文解釈の基礎の難易度は共通テストレベルで難しい?使い方や評価をレビュー


筆者は一浪で東京都立大学、明治大学などに合格した者です。

この記事では「現代文解釈の基礎」について、徹底的に解説します!

 

現代文解釈の基礎とは

・概要:文章の読み方を基礎から解説した、現代文の入門的参考書

・著者、出版社:遠藤嘉基、渡辺実(ちくま学芸文庫)

・レベル:大学受験基礎、入門程度

・構成:前半部で小説、後半部で評論文を取り扱っている

 

インターネット上のレビューや口コミをみると、高校生に限らず、社会人や大人からも高い評価を受けているようです。

60年前に出版されたにも関わらず、今でも多くの読者に読み継がれており、名著と評判の高い参考書です。

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現代文解釈の基礎のレベル、難易度

「現代文解釈の基礎」で扱われている文章は、一般的な国語の教科書で採用されているレベルであり、受験現代文の標準的な文章と言えます。

文章がどのように成り立っているか、読解において着目するべきポイントを、わかりやすく解説しています。

各文章には設問が付いていますが、解説されたポイントを適切に運用して文章を読めているか、という確認の意味合いが強く、実践的な問題とは言い難い部分があります。

取り扱っている文章は教科書レベルと述べましたが、決してレベルが低いことを意味していません。名だたる名文家や文学者の良質な文章であり、このレベルの文章を正しく読むことができれば、受験現代文で対応できない文章はないと言えるでしょう。

 

現代文の学習で重要なことは、意地悪で難解な言い回しを多用する文章を読むことよりも、しっかりとした論理構成をもつ評論文や、描写が巧みな小説を丁寧に読み込むことです。

 

正しく読むことは、正しく書くことに繋がります。いい加減な文章や凝った言い回しを身につけてしまうと、記述問題の際に要らぬ減点を受けてしまう恐れがあります。要点を見抜き、平易で簡潔な表現をすることこそ、記述問題で安定して得点をとる秘訣なのです。

そのため本書は、文章の正しい読み方を習得したい高校一年生から二年生、受験学年の初期段階で用いるのが良いでしょう。

現代文の勉強方法がわからない、と困っている受験生が少なくありません。また、現代文は生まれつきのセンスや感覚が重要だから難しい、と言われることもあります。

しかし、筆者に言わせれば、現代文の肝は「正しく読むこと」にあります。正しい文章の読み方を身につけることで、現代文に対する苦手意識を払拭することができます。

 

ただし、上述したように付属の設問は実際の試験問題とはかなり異なっているので、受験本番まで残された時間がない場合には、他の問題集や過去問を用いることをお勧めします。

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現代文解釈の基礎の使い方

まずは事前に解説を読み込み、読解する上で注意すべきポイントを掴みましょう。

どのように読むべきか見当をつけたら、ポイントを意識しながら実際に文章を読みます。

設問では読解のポイントと関連した内容を問われているので、自分なりの解答を作成するか、書くべき要素を抜き出して箇条書きにするだけでも良いでしょう。

 

入試問題における記述問題とは異なる部分が多いので、無理にすべての設問を解く必要はありません。

解答作成より重要なことは、文章の読み方をマスターすることです。定評ある作家による良質な文章が厳選されているので、問題を解くことよりも、丁寧に読み込むことを意識しましょう。

現代文解釈の基礎が終わったら次は

文章を読む上で注意すべきポイントやコツを学習し、正しい文章の読み方を習得することができたら、問題集を解いて回答を作成する練習をするのが良いでしょう。

まずは定番なものが無難だと思いますが、旺文社「大学入試 全レベル別問題集 現代文」から始めてみると良いかもしれません。

もし問題集選びにこだわりがあるのならば、解説が丁寧なものを選ぶことを重視してください。つまり現代文の場合には、解答の根拠を明確に示していることです。

原文に書かれていないことや、勝手に自分の知識で補って解答を作成している参考書には、注意が必要です。入試で問われるのは、与えられた文章に書かれている内容を、的確に把握して解答に反映させる能力だからです。

 

また、難関私立大学の現代文には癖があることも少なくないので、「現代文解釈の基礎」の後では、私立大学に特化した問題集はおすすめできません。

この参考書を使うということは、入試まである程度の時間があると思われるので、問題集を選ぶ際には、標準的な問題を取り扱っているものを選ぶようにしましょう。

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