ルールとパターンの英文解釈は難しい!MARCH~早慶レベルの難易度!音声無し


・はじめに:この文章を書いている人

 

・偏差値50台の公立高校から現役で早稲田大学・慶應義塾大学・上智大学計8学部に合格。

⇛高3になって最初の模擬試験では上記の全ての大学でE判定。

 

・家計事情から塾に通うことができず、参考書を軸にした学習を継続し合格。

 

・現在は大手大学受験予備校で勤務。東大・京大・一橋大といった難関大・医学部医学科・早慶大など難関私立大志望者から、偏差値40未満から逆転合格を目指す生徒に至るまであらゆる状況の生徒をのべ1000人以上指導。自習で使ってもらう参考書の選定・参考書を進める計画などを指導し、成績向上に寄与する仕事を続けてきました。

 

この記事では『ルールとパターンの英文解釈』の内容やレベル、使い方について解説します!

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・『ルールとパターンの英文解釈』とは?簡単に紹介

概要:20世紀後半に駿台予備学校の英語講師として名を馳せ、「受験英語の神様」とも称された伊藤和夫先生が著作の英文解釈解説本。

元々、同名のラジオ英語講座を担当していた伊藤和夫先生。そのラジオ講座の内容を語り口調そのままに講義風の参考書として書籍化したのがこの『ルールとパターンの英文解釈』です。

 

・著者(出版社):伊藤和夫(研究者)

 

・想定志望レベル:難関国公立大学(少なくとも横浜国立大・千葉大・筑波大レベル以上)や難関私立大学(明治大・青山学院大・同志社大レベル以上)を志望する方。

基本的な語彙力・文法力・英文構造を把握する能力を身に付け、入試レベルの英文を読みこなす対策を本格的に始めたい方向け(河合塾模試で偏差値55、0以上)。

・音源の有無:なし

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・『ルールとパターンの英文解釈』は難しいから注意!

『ルールとパターンの英文解釈』は、難関国公立大や私立大学の入試で出題される複雑な英文を攻略する上で知っておきたい英文のルールや頻出パターンを13のルールと9のパターンにまとめた一冊です!

英単語・英文法・5文型の理解といった大学受験英語の基礎固めを確実に完了させた上で入試レベルの複雑な英文を攻略する技術を学びたい人にはこの参考書がおすすめできます!

著者の伊藤和夫先生ですが、一言で言えば「大学受験英語界のレジェンド」です。今現在、書店に行くと英文解釈の参考書は本当にたくさんありますが、この英文解釈という概念を作ったのが伊藤和夫であり、今この世にある全ての英文解釈参考書は伊藤先生の考え方に影響を受けていると言っても過言ではないでしょう。

英文を和訳するにあたっての本質的な考え方を学べる参考書ですので、基礎学力を身に付けた上でじっくり取り組んだら間違いなく英文読解力が向上します!

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一方でこの『ルールとパターンの英文解釈』を使うにあたって気をつけないといけない点がいくつかあります。

 

【『ルールとパターンの英文解釈』が向いている人】

・一般的な5文型についての理解がしっかり出来ている人

・講義口調で書かれている参考書が読みやすいと考えている人

・取り組みやすさを重視した解説よりも、読むのが大変だとしても本質を貫いた解説の本に取り組みたい人

・現代文が得意で固めの文章を読むことに抵抗がない人

・志望大学を考えたときにリスニング対策があまり重要でない人

 

【『ルールとパターンの英文解釈』が向いていないかもしれない人】

・現状フィーリングで英文を読んでおり、5文型に対する理解に自信がない人

・レイアウトが見やすい参考書で勉強したい人

・出来れば分かりやすさ・取り組みやすさを重視した参考書で勉強したい人

・固めの文体だと文章があまり頭に入ってこない人

・リスニング対策を同時に進めたい人

 

最初に確認しておきたいのは、この『ルールとパターンの英文解釈』の解説では、一文一文にS・V ・Oといった構造が記されていません。

この5文型についての理解がままならない状態の人にとって本書は難しく感じるかもしれません。実際に口コミやレビューを見ても「5文型の説明がないため難しく感じた」といった感想が多く見られます。ですのでそういった人はより基礎的な英文解釈参考書に取り組んでから本書に取り組むようにしましょう!

反対にある程度5文型の理解が済んでいる人にとっては自分の英文読解力を更に引き上げられる参考書です。長年ノウハウが受け継がれている伊藤和夫先生の著書だけあって、英語の本質を貫いた解説に対しての評価は極めて高いです!

 

次に『ルールとパターンの英文解釈』に限らず伊藤和夫先生の著作は本質的な解説が満載である一方で、「読者にとって読みやすい文章」というよりは「固めの文章ではあるが、読者に頭を使って読み解いてもらうことを期待した文章」であると思います。なので簡単に言えば、ある程度の国語力がないと実際の参考書の難易度以上に内容を理解するのが難しく感じられるでしょう。裏を返せば、英文ひとつひとつ「なぜこうなるのか」をしっかり文章で解説しているので、しっかりと読みこなせれば確実に理解度がアップする作りになっていますので一度取り組み始めたら根気強く取り組み続けましょう!

 

最後に、『ルールとパターンの英文解釈』には音声がありません。英文をシャドーイングしたいという人や志望大学の入試でリスニングが出題されるため、読解とリスニングの勉強を両立させたいという人はその点に気を付けてください。

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・『ルールとパターンの英文解釈』の使い方

★前提:使い方の前に

『ルールとパターンの英文解釈』は最初の章で「13のルール」と「9のパターン」が示され、その後約40の文章を丁寧に読んでいく中で、冒頭で示されたルールとパターンを使えるようにしていく、という構成をとっています。

取り上げられているひとつひとつの文章に「どんなルールやパターンを学ぶか」が明示されているわけではなく、全ての文章をやりきると自然とルール・パターンが身に付いているという作りになっているため、「時間をかけて丁寧にやりきる」ことが求められています。

この点を踏まえるとおよそ40の文章をしっかり理解しきるためには、少なくとも1~2ヵ月の時間は必要です。

よって、取り組む時期の理想は「高2までにやりきる」ですが既に高3の場合は遅くとも「8月末まで」にはやりきっておきたいところです。

 

★使い方

①解説・解答に頼らず、まずは自力で英文の日本語訳を作成する。

まずは1文につき10分以上かかっても構わないので、ノーヒントで目の前の文章を訳出してみましょう。理由は2つあります。

1.思考力を鍛えるため 

入試本番でもわからないなりに自分で推測して答案を書き上げるという力が必ず要求されます。

2.自分が理解できていない点を明確化し、効果的な復習につなげるため

自分がノーヒントで思考し、解決できなかったことには印をつけましょう。そうしておくことで解説の中でどこを確認するべきか明確になり、自分が身につけるべき知識・考え方に集中することが出来ます。

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②解説を熟読し、もう一度訳出してみる。

自力で訳出をした後は、解説を確認し自分が解決できなかったポイントはどのように考えれば解決に導けるのか、そのポイントをチェックしましょう。

解決のためのポイントが理解できたら、例文に戻りもう一度日本語訳を作成しましょう。そうすることで理解できたと思ったことが本当に再現できるのか確かめることができます。

 

③英文への理解が深まったら、その文章を10〜15回音読をする。

②までの作業を通じて、どうすれば正しく訳せるのか「理解」することができます。ただ、「理解」すること=「入試本番で活用できること」ではないので理解できたことを体に染み込ませる作業をすることが必須です。そこで有効なのが音読です。

目の前の英文を15回を目標に繰り返し音読することでその形の英文に対して反射的に反応する力を養うことができます。実際に私は偏差値60前後くらいまでは届くようになったけど、偏差値65になかなか到達しないという苦しい時期に、この「理解できた英文を音読する」という作業を徹底する習慣を取り入れたところ、2ヶ月程度で模試の偏差値が68まで伸びました。予備校で担当する生徒に実践させてもほぼ全ての生徒が効果を実感できる学習方法なので、ぜひ根気強く取り組んでみてください。

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・ルールとパターンの英文解釈が終わったら次は?

★旧帝大や早慶大を志望する人

『ルールとパターンの英文解釈』の内容が定着できたら、いよいよ志望大学レベルの英文が多く掲載されているような発展的な英文解釈の参考書に取り組めると理想的です。

英文解釈の勉強が終わったらいよいよ長文読解の練習に進みましょう!実際の長文を読む中でこれまで勉強してきた英文解釈の成果を発揮できるか確かめながら実戦力を強化していくと一気に得点力が上がります!

 

<『ルールとパターンの英文解釈』の次に取り組みたい英文解釈参考書>

・『英文解釈教室【新装編】』

・『ポレポレ英文読解プロセス50』

・『英文読解の透視図』

・『Top Grade 難関大突破 英文読解問題精選』

 

<旧帝大などの難関大志望者におすすめの長文読解参考書>

・『Top Grade 難関大突破英語長文問題精選』

・『大学入試英語長文ハイパートレーニング 難関大編』

・『やっておきたい英語長文700/1000』

・『大学入試 英語長文記述式トレーニング問題集』

・『合格に導く英語長文 Rise 読解演習(最難関)』

・『パラグラフリーディングのストラテジー 国公立大対策』など

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<早慶大など難関私立大志望者におすすめの長文読解参考書>

・『Top Grade 難関大突破英語長文問題精選』

・『大学入試英語長文ハイパートレーニング 難関大編』

・『やっておきたい英語長文700/1000』

・『大学入学問題集 関正生の英語長文ポラリス(3 発展レベル)』

・『関正生のThe Rules英語長文問題集(3 入試難関)』

・『パラグラフリーディングのストラテジー 私立大対策』

・『大学入試英語長文plus速読トレーニング問題集』など

 

★その他国公立大学や私立大学を志望する人

『ルールとパターンの英文解釈』を理解できたら英文解釈で困るということはほとんど無くなるはずです(※東京外国語大など英語難易度が高い大学を除く)。

よって、長文読解問題集などを用いて実際に長文で得点を取るための思考力や判断力といった実戦力の向上を睨んだ学習に進みましょう!

 

<国公立大志望者におすすめの長文読解参考書>

・『大学入試英語長文ハイパートレーニング 標準編/難関大編』

・『やっておきたい英語長文500/700』

・『大学入試 英語長文記述式トレーニング問題集』

・『合格に導く英語長文 Rise 読解演習(標準〜難関編)』

・『パラグラフリーディングのストラテジー 国公立大対策』

・『基礎英語長文問題精講』

・『国公立標準問題集CanPass 英語』

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