無限遠とは?わかりやすく解説。高校物理の無限遠方・無限遠点


高校物理の勉強では、前置きなしに専門用語が使われ、その読解にしばしば悩まされることがありますよね。

その中でも、今回は万有引力の勉強中に度々出てくる、「無限遠」について解説します!

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<まずは万有引力について解説>

次に万有引力について簡単な説明をします。

万有引力とは、「二つの物体間で相互に作用する引力」のことです。

身近な例えでは、皆さんと目の前のパソコンやスマホの間でも働いていますし、地球を私たちの間でも働いています。

という式で表されます。

次元(単位)について考えてみると、万有引力の単位は[N](ニュートン)で、力の大きさであることがわかります。

また、重力や弾性力と同様に保存力であり、すなわち位置エネルギーがあるとみなせます。

保存力とは、力がする仕事が経路によらず同じ仕事をなす力のことです。

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<位置エネルギーの復習>

万有引力や無限遠の考え方を勉強する前に、位置エネルギーの復習をしましょう。

位置エネルギーとは「物体がある位置にあることで、蓄えられるエネルギーのこと」でしたね。

 

重力による位置エネルギー

……質量mの物体が高さhの位置にあるとき、大きさがmghの位置エネルギーを持ちます。

 

弾性力による位置エネルギー

……ばね定数kのばねをxだけ伸ばした時に、という大きさの位置エネルギーを持ちます。

 

(位置エネルギーの定義には積分が必要です。高校物理の範囲では公式の暗記だけで我慢しましょう。数IIIを勉強した方は、チャレンジしてみてください。)

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<万有引力による位置エネルギーとは>

下記の式において、

M, mは物体の質量によって決まり、Gは万有引力定数でですので、

位置エネルギーは変数rの値によって決定します。

そして、万有引力による位置エネルギーの式が以下です。

エネルギーなので、単位は[J](ジュール)です。

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<無限遠を使うわけ>

重力による位置エネルギーでは、基準を定め、基準位置では位置エネルギーが0になりました。

ではなぜ、万有引力による位置エネルギーでは基準を無限に定めるのでしょうか?

(ここでの無限遠は「無限遠方」とか、「無限遠点」などと同じ意味です)

 

ややこしい説明はここまでにして、いきなりですが、基準を無限遠に定めてみましょう。

「基準を無限遠に定める」を数式で表すと、r=∞ です。

先述した万有引力による位置エネルギーの式に代入すると、

となります。

お察しの方もいるでしょう。基準を無限遠に定めることで、基準位置での位置エネルギーがゼロになるのです。

万有引力の位置エネルギーを考える際に、無限遠を導入する理由は、

「万有引力による位置エネルギーを分かりやすくするため」なのです。

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物理の無限遠の解説まとめ

というわけで、物理の勉強中、突然登場する「無限遠」の解説をしました。

ややこしい概念ではありますが、わかりやすくするために導入されたものでした。

実は、無限の概念は数学IIIで登場します。受験科目で物理を使う方の多くは、数学IIIも使うのではないでしょうか?

物理は積分や微分を多用する科目ですので、数学IIIを学習してから改めて勉強すると、物理全体の考え方への理解が深まるのではないでしょうか?

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